2017年5月23日火曜日

【回転窓】社内運動会、復活の効果は

 5月の大型連休が終わってから6月の梅雨入りまでの間は、秋と並んで小中学校の運動会シーズン。読者の中にも、もう終わったあるいはもうすぐという方がおられよう▼わが子の晴れ姿を写真やビデオに収めようと、機材片手に奮闘する人も多いが、最近は家族席の場所取りや撮影スペースの確保をめぐる保護者同士のトラブルも増えていると聞く。家族ごとにテントを張るケースも多いとか。校庭にテントがひしめき合う光景に「まるで野外フェスのよう」との声も▼過熱する場所取り合戦に歯止めを掛けようと、学校側は保護者に注意を呼び掛けたり、抽選を導入したり。子どもそっちのけで保護者と学校、あるいは保護者同士がいざこざを起こすなど論外だが、時代とともに運動会の風景も様変わりしたと感じる▼運動会と言えば、社内行事として運動会を復活させる企業が近年増えているらしい。かつては多くの企業が開いていたが、参加者減少やコスト削減などでしばらく下火だった▼ここへ来ての復活には、親睦を深める、一致団結の機会を設けるなどさまざまな狙いがあるようだ。さて、果たしてその効果は-。

2017年5月22日月曜日

【業界イメージ刷新の一助に】全建協連、ユニフォームデザイン事業を展開

全国建設業協同組合連合会(全建協連、青柳剛会長)は19日、東京都千代田区の東海大学校友会館で定時総会を開き、17年度の予算・事業計画を決定した。事業計画を踏まえた活動指針として、業界のイメージを刷新するユニフォームデザインプロジェクトを展開していくことを新たに打ち出した。

 青柳会長は総会後に記者会見し、プロジェクトの狙いについて、「工事現場を格好良くプロデュースしたい。作業着でも電車に乗れる、街を歩けるようになれば、社員のモチベーションもアップし、リクルートの有効なツールにもなる」と述べ、ファッションから建設業への理解促進につなげていく考えを表明。「10月ぐらいにはユニフォームデザインをお披露目できるようにしたい」と述べた。継続的な事業に育てる意向も示した。

 技術者、技能労働者のキャリアパスややりがいにつながる活動も摸索。長野や群馬で具体的な取り組みが始まった施工担当技術者の名前が入った銘板の設置を拡充する活動の支援や情報提供も展開する。

【大劇場隣接地に200室規模】阪急電鉄ら、宝塚ホテル(兵庫県宝塚市)を移転・新築

 阪急電鉄と阪急阪神ホテルズは、老朽化している宝塚ホテル(兵庫県宝塚市梅野町)の移転・新築計画をまとめた。

 宝塚大劇場の西側隣接地(栄町1丁目)に約200室の新ホテルを建設する計画で、設計を日建設計が担当。今後、施工者を決定し、9月から敷地整備工事、18年春からホテル新築工事を進める。開業は20年春を予定している。

 1926年に開業した現ホテル(129室)は、建築家の古塚正治氏が設計を手掛け、当時は先進的な洋館ホテルとして注目を集めた。その後、ホテル機能の充実、規模の拡大を図りながら90年以上にわたって営業を続けてきたが、躯体や基幹設備の老朽化が著しく、現行法上の耐震基準も満たしていないため、建て替えることになった。

 計画地は、一般客が利用する宝塚大劇場の西駐車場(敷地面積約1万2300平方メートル)。施設規模はRC一部S造地下1階地上5階建て延べ約2万3000平方メートルを想定し、阪神間モダニズムと称される現ホテルのデザインを継承する。切妻屋根の壁面などに描かれている植物モチーフのレリーフをはじめ、ドーマ窓や半円形屋根、アーチ天井を持つ回廊・階段の手すりに施された装飾などを復元する予定だ。

 1、2階が宴会場や料飲施設、3~5階が200室程度の客室となる。宝塚歌劇の観劇やビジネスユースなど、幅広いニーズに対応したルームタイプを備える。宴会場は、宝塚大劇場のオフィシャルホテルとして、宝塚歌劇のディナーショーを開催できる大宴会場と、地域のコミュニティホテルとして利用可能な中・小宴会場の計4室を設置。料飲施設はカフェレストラン&バイキングのほか、日本料理や鉄板焼、ラウンジの計4施設が入る。

 ホテル建設に先立ち、西駐車場の代替となる立体駐車場を北側敷地に建設中で、9月14日の移転後、敷地整備工事に着手する。現ホテルは新ホテル開業まで営業を続ける。

【有識者委で工法・工期検討】松本城天守耐震化、17年度内に基本計画策定

長野県松本市は、国宝松本城天守(丸の内4の1)の耐震診断で、一部の耐震性能不足が判明したことから、本年度末までに耐震化基本計画を策定する。

 7月をめどに有識者による「耐震対策委員会」を設け、耐震化の工法・工期などを検討する。

 市は文化庁の重要文化財(建造物)耐震診断指針に基づき、文化材建造物保存技術協会に委託して14~16年度に耐震診断調査を行った。その結果、「乾小天守」が規定の耐震基準を満たさなかった。

 耐震化基本計画策定後、18年度に耐震化の基本設計に着手する。工期は採用する工法などに左右されるため未定だが、最短で19年度末ごろの完成を想定している。

【回転窓】車内ルールも出張の心得

取材の担当先によっては、毎年決まった時期に遠方への出張が続くことがある。移動時間が長いほど、さまざまな場面に遭遇する機会も増える▼カチッ、パンッ、カチカチッ。先日乗った新幹線の車内。熱心にキーボードをたたく元気な音が響いていた。「もう少し静かにできますか」。隣席の男性の指摘で控えめな音量になったが、しばらくすると指摘した男性から小さくないいびきが聞こえ始めた▼公共交通機関は、互いを尊重し気遣う暗黙のルールの上で、見知らぬ同士が空間と時間を共有する。耳障りなキーボードの打撃音の抑制を求めるのは当然の権利だし、眠りに誘われやすい車内や機内で疲れた体を休めるのも自由だろう▼ただ、物理的に音量を下げられるキーボードの音と違い、本人の知らぬ間に自然に出てしまういびきは難題である。被害者は発生源が目を覚ますのをじっと待つか、トラブルへの発展を覚悟で発生源に直接訴え出るか▼記者にとって、移動時の車内は取材内容の整理や原稿作成を進めたりする貴重な時間と場所である。もちろん休息にも。車内の平和を乱さぬよう自戒しつつきょうも遠方へ。

【凜】三和シヤッター工業営業推進本部・福井千穂さん


 ◇一人でも多くファン増やしたい◇

 大学では経済学を専攻。就職活動の際、住宅設備メーカーや金融機関など幅広く検討したが、中でも会社説明会や面接で雰囲気が良い会社だと感じた三和シヤッター工業を選んだ。

 入社3年目。現在は営業推進グループの学校・医療福祉チームに所属し、主に病院や介護施設へ商品を提案している。

 まだ販売している商品すべてに精通しているわけではない。ある会社に営業に行った時に、相手からの商品に対する細かい質問に答えられず、悔しい思いをしたという。その悔しさをばねに、商品知識を増強している最中だ。

 同社は軽量・重量シャッターが主力商品。その中で、営業を担当している病院や介護施設で求められる商品は引き戸やトイレブースなどが中心で、毛色が異なる。「シャッター以外の商品も販売していることを知らないお客さまも多いので、資料を丁寧に作り込んで提案している」といい、営業のためにさまざまな工夫も凝らしている。

 目標は「お客さまに一人でも多く三和シヤッター工業のファンになってもらうこと」。日々の営業活動の中で顧客と積極的にコミュニケーションを取り、ファンを増やしていきたいと思っている。

 関西出身ということもあり、東京で暮らすのは初めて。「東京近郊にある観光地を巡ってみたい」と笑顔で話す。

 (営業推進部、ふくい・ちほ)

【中堅世代】それぞれの建設業・168

職場で日々成長が感じられるのは幸せなこと…
 ◇頭と体を使う充実感得られた◇

 ものづくりの世界に興味を抱き、大学で建築分野を専攻した兵藤幸音さん(仮名)。就職活動をした10年ほど前は、建設産業は市場の縮小傾向が続いていた。女性が就労するための環境も、今と違って十分には整っておらず、周囲からは他分野への就職を勧められた。

 大学の友人たちを見ても建設会社を志望する人は少なく、自身も建築分野とは全く関係のない小売業の会社に就職した。事務や営業関係の業務を任された。上司や先輩たちにも親切な人が多く、特に不満もなかった。だが、数年が過ぎた頃、ルーティンワークを繰り返す日常に疑問が湧き、手に職が付かない将来に不安を感じるようになった。

 日々の仕事の中で技能を身に付け、自分の成長を実感する。それができない現状へのいら立ちが募り、次の行き先を見つける前に退社を決断。とにかく現場に出られる企業を探し、最終的に設備工事関係の専門会社に転職した。

 今、サブコンの技術職員として現場管理を任されている。職人に代わって玉掛け作業を手伝ったり、現地で設備の据え付けを行ったりすることもある。ものづくりを通して日々いろいろなことを経験し、知識を吸収できることに喜びと生きがいを感じる。「現場勤務は体力的に厳しいと思う時もあるけれど、それ以上に頭と体を使って働く日々の充実感は、以前の職場では得られなかった」。

 大学で建築を勉強しただけに、将来は設計部門に異動して図面作成に携わりたいと考えている。そのためにも今、現場を経験することは自分にとってプラスになると思う。個人の感性によるところが大きい意匠関係の設計などと違い、設備関係の図面は現場を深く理解することが求められる。

 「配管などの設備の納まりが現場と合っていないひどい図面もあり、職人から怒鳴りつけられることもある。現場のことをろくに知らず、空調の効いた室内で描いた図面がよい図面であるはずがない。社歴がいくら長くても、現場経験のない設計担当者ではものづくりの本質を理解するのは難しいだろう」

 今は現場の経験知を高めることに没頭する毎日だ。玉掛け作業は、職人の動作を見よう見まねで自己流でやっていたため、講習会を受けて正しいやり方を頭と体にたたき込んだ。現場の安心・安全を確保し、作業効率を高めるには、横着せずに正しいやり方を実践することが第一。基本を身に付けているからこそ、応用してより高度な技能を必要とする作業が行えると信じている。

 女性技術者として現場に出て5年以上たつ。一人前にはまだまだ遠いが、この業界で働き続ける自信と体力は付いてきた。周囲からはまだ心配する声も聞こえてくるが、仕事に打ち込む姿を見て応援してくれる。

 一方で、両親からは「結婚」というプレッシャーが強まりつつある。特に「婚活」は意識していない。ものづくりの仕事のやりがいと喜びに共感し、理解してくれる伴侶が見つかるまで、自然の流れに任せようと思っている。

【サークル】YKKAPカヌーサークル「武志軍団」

 ◇楽しくけが無く、結果にもこだわる◇

 YKKAPの東北製造所(宮城県大崎市)の社員寮のメンバーが中心となり、2004年に結成した。

 熱い志を持つメンバーの集まりということと、芸人グループ「たけし軍団」のような結束力の強い集団を目指すという意味を込めて「武志軍団」と名付けた。

 現在約20人が在籍。東北製造所の勤務者が中心だが、東京や黒部製造所(富山県黒部市)などに転勤で異動したメンバーも引き続き所属している。

 「『楽しくけが無く』を第一に活動している」と話すのは、代表の浅尾昌彦さん(東北製造所アルミ素材製造部生産管理室)。メンバーの親交を深めることを念頭に活動しているが、勝敗にもこだわる。「勝利の先に見えてくる最高の楽しみを求めて日々の練習に励んでいる」という。

 宮城県加美町で開かれるドラゴンカヌー大会に毎年出場。東北地方で開催される大会にも積極的に参加している。目標は、7月のドラゴンカヌー大会での優勝だ。約35チームが出場する規模の大きい大会だけに激しい戦いが予想されるが、「優勝という目標のためチーム一丸となって一生懸命努力していく」(浅尾さん)と意気盛んだ。

【駆け出しのころ】フジタ取締役常務執行役員建設本部副本部長・平野徹氏

 ◇建物づくりはやっぱりすごい◇

 入社して最初に配属されたのは関東支店です。その初日に群馬県内にある温泉旅館の増築工事現場に行くよう言われ、現場から迎えに来てくれたのがパンチパーマの先輩でした。私はその温泉地がどこにあるのかもよく分からず、しかも先輩の運転する車が高速道路を下りて国道、脇道へと進んでいくうちに辺りは真っ暗に。一体どこに連れて行かれるのかと不安でたまりませんでした。ようやく到着した所は、現場が宿舎に借りている古い家屋。その場で帰りたくなったのを覚えています。

 この老舗旅館の館内にはバンドの生演奏で歌えるクラブがありました。私たちは日中の仕事を終えると風呂に入り、ここで夜8時ごろからお客さんを呼び込むための「サクラ」としてよく歌っていました。これも仕事のうちで、いわゆる営業協力です。

 楽しかった思い出ですが、現場では建築技術者らしい仕事ができず、谷川岳に沈む夕日を見ながら「これでいいのか」と思い悩んでいました。最後に車寄せ部の施工管理を任せてもらえた時はうれしかったものです。

 竣工披露パーティーで旅館の会長から頂いた言葉は今も忘れません。私たち一人一人の名前を呼び、「皆さんは台風の時、寝ずに番をしてくれた」などと言って下さいました。これを聞いて「建物づくりはやっぱりすごい」と感動し、この世界にすっかりはまってしまいました。

 結婚したばかりのころ、ある地方の現場を自分から希望して担当させていただいたこともあります。ここは山留め工事のある現場でした。私にはそれまで経験がなく、このままでは建築技術者として遅れてしまうと思っていたため、自ら手を挙げました。建築技術というのは、本を読んだだけでは分かりません。やはり実地に経験していかないと身に付いていかないものです。

 私もこれまでに多くの失敗をしてきましたが、若い人たちに伝えたいのは、失敗しても自分一人で抱え込まないということです。抱えていると事態はどんどん悪化してしまいます。悪いことこそ上司や先輩に早く言うことが大切です。

 そしてこれからの時代は「ただひたすら走ろう」といった教育ではなく、現在のスポーツ界がさまざまなデータも駆使しながらアスリートを育てるように、現場職員の指導育成も科学的に行っていくことが重要です。そうやって職員もアスリートにならなければいけません。これまでのように「10年掛かりで一人前」では通用しません。「こうしたらここまでいける」といったことを科学的に示していくことが必要でしょう。スポーツ科学なども勉強し、人材の育成につなげていけたらと思っています。

 (ひらの・とおる)1981年日大理工学部建築学科卒、フジタ工業(現フジタ)入社。東京支店建築部次長、同建築部長、首都圏支社東京支店副支店長兼首都圏支社建設統括部統括部長、執行役員建設本部副本部長などを経て、15年4月から現職。宮城県出身、59歳。
入社して最初に担当した現場のメンバーと(前列右端が本人)

2017年5月19日金曜日

【川崎市、事業可能性調査業務を発注】等々力緑地の施設整備・維持運営に民活導入検討

等々力緑地には競技場やアリーナ、ミュージアムなどの施設がある。
写真は等々力陸上競技場(提供:川崎市)
川崎市建設緑政局が「平成29年度等々力緑地官民連携事業可能性調査業務」の委託先を決める公募型企画提案(プロポーザル)による選定手続き開始した。参加意向申出書は24日まで等々力緑地再編整備室事業推進担当への持参か郵送で受け付ける。企画提案書の提出期間は6月5~16日。7月19日にヒアリングを行い、同26日に選定結果を通知する。委託契約は7月末を予定している。

 神奈川県か東京都に本社、支店、営業所がある企業が参加できる。PFIのアドバイザリー業務の実績も必要。

 中原区等々力1の1にある等々力緑地の施設整備・維持運営についてPFIやPPPなどの民間活用の導入可能性を調査する。業務内容は等々力緑地の状況分析、各施設の需要予測、事業方法案の検討、VFM(バリュー・フォー・マネー)の算出、事業スキームの検討などの支援。履行期限は18年3月29日。委託料は2000万円(税込み)が上限。

 等々力緑地にある主な施設は、硬式野球場(工事中、収容人数約1万人)、陸上競技場(約2万7000人)、とどろきアリーナ(約6500人)、市民ミュージアムなど。加えて今後、6・3ヘクタールを公園区域に編入する予定。

【6月23日、都内で認定式】建築設備技術遺産、新たに3件認定

新晃工業の「新晃SRD型エアディフューザー」
建築設備技術者協会(JABMEE、野部達夫会長)は、建築設備の「技術」「役割」「文化」を多くの人たちに知ってもらうことを目的に選定している「建築設備技術遺産」の17年度認定遺産を決めた。認定委員会(委員長・鎌田元康東大名誉教授)が「新晃SRD型エアディフューザ」(新晃工業)など3件を認定した。認定式は、6月23日に東京都港区の明治記念館で開く総会の終了後に行われる。
河村電器産業の「ホーム分電函」
認定されたのは、▽新晃SRD型エアディフューザ▽ホーム分電函(BBK-3)▽TOTOミュージアム所蔵の光電センサー内蔵自動水栓-の3件。建築設備技術遺産は、空調・衛生・電気・搬送の4領域に関する技術と技術者の歴史的な足跡を示す「事物」「資料」が認定対象で、今回が6回目の認定。
TOTOの「光電センサー内蔵自動水栓」
今回認定された3件の管理者は次の通り。

 ▽新晃SRD型エアディフューザ=新晃工業

 ▽ホーム分電函(BBK-3)=河村電器産業

 ▽TOTOミュージアム所蔵の光電センサー内蔵自動水栓=TOTOミュージアム。

【立候補ファイル作成へ準備進む】札幌市、冬季五輪会場整備計画検討業務発注

フィギュアスケート会場に挙がった真駒内公園屋内競技場のイメージ
(札幌市・開催提案書より)
札幌市が「冬季オリンピック・パラリンピック会場整備計画検討業務」の委託先を決める公募型プロポーザル手続きを開始した。業務では、2026年の招致を目指している冬季オリンピック・パラリンピックに向けた施設整備について整備費用の試算などより具体的な検討を行い、立候補ファイルの下地となる会場整備計画を作成する。選手村の整備では建設予定地としている札幌ドーム隣接地のほかに、真駒内地区での整備についても可能性を探る。

 6月7日までスポーツ局招致推進部調整課で持参か郵送による参加申請書と企画提案書の提出を受け付ける。同9日に書類審査を、14日にプレゼンテーションを行い、最優秀提案者を選定する。

 市の競争入札参加資格がある単体かグループが参加できる。「役務(建設関連サービス業)」の「建設関連調査サービス業」と「建築設計・監理業務」に登録があること。

 市は昨年11月に日本オリンピック委員会(JOC)に開催概要計画などをまとめた開催提案書を提出した。業務では、開催提案書で示した主要な競技場や選手村、メディアセンターなどの整備計画について、後利用や札幌のまちづくりなどの観点から検討や見直しを行う。履行期限は18年3月30日。業務委託費の上限は1400万円。

 主要施設のうち選手村では、札幌ドーム隣接地のほかに真駒内地区を新たな建設候補地に加え、整備の可能性を探る。真駒内地区には築40年を超える都市再生機構の集合住宅や道営住宅などがあり、これらの建て替えによる選手村整備について検討する。

 開催概要計画によると、札幌ドーム隣接地に整備した場合の選手村は延べ約15万平方メートル、4500人を収容する規模を想定している。各競技場の整備計画では、イニシャルコストとランニングコストについて調査した上で、仮設施設と恒久施設のうちいずれか適した施設整備の方法を判断する。大会後の後利用の需要や、後利用する場合の事業主体についても検討する。

 スキーやアルペンなどの屋外競技では、それぞれの競技に適したコースの選定と設計を行う。

【建設業WelCOME!】振興基金情報誌に職種別キャラ登場

 建設業振興基金が全国のハローワークなどで配布している無料情報誌「建設業WelCOME!」に職種別キャラクターが登場した。現在配布中の4・5月号で、建設業の仕上げ系10職種について、それぞれの特色を表したキャラクターを添えて説明している。

 隔月で発刊している情報誌は、厚生労働省から受託している「建設労働者緊急育成支援事業」で未就業者向けに実施する無料職業訓練の参加者を募集するのが目的。毎回、最新の訓練スケジュールや、建設業に親しみを持ってもらえるような記事を掲載している。

 4・5月号では、「職種別キャラクター図鑑」として、見開きで軽天・ボード貼り工、クロス・床貼り・金物工、タイル工、造園工、左官工、耐火被覆・断熱工、塗装工、防水工、設備工、木工の10職種を紹介している。

 振興基金の担当者は「かっこいいイラストで各職種を紹介することによって、建設業を知らない人たちにも身近な存在として感じてもらえるようにしたいと考えた」と話している。

 情報誌は、全国のハローワーク、建設業協会のほか、一部のコンビニエンスストアなど750カ所で配布している。

【回転窓】マグロの皮の財布

クロマグロの完全養殖に成功した近畿大学が、民間企業と共同で養殖マグロの皮を使った商品を開発した。ブランド名は英語で魚を意味する「PISCINE(ピサイン)」。財布や名刺入れとして販売されている▼従来は捨てられてきたものを有効利用する取り組み。限りある資源を大切にし、廃棄物を減らすためにも、こうした取り組みは重要だろう▼農水産物に限らず、捨てられてきたものの二次利用は多様な産業分野で行われるようになっている。もちろん建設分野でも、解体コンクリート塊、建設発生木材、建設泥土などの転用・再利用が進む▼再利用を普及させる際に大きな課題となるのがコスト。昨年10月に建設副産物リサイクル広報推進会議が主催した技術発表会で、完全リサイクルコンクリートの研究者が「リサイクル製品はコストがかかる」と語っていた▼廃棄物の利活用は商品化までに多くの工夫が必要で、コストも高くなりがち。ピサインも皮に柔軟性を持たせる「なめし」の工程に一苦労があったそうだ。それでも、ものを無駄なく使った魅力ある商品の登場が、循環型社会を後押しすると信じたい。

2017年5月18日木曜日

【回転窓】外国人で労働力補完?

 先日、10年ぶりに外資系リゾートホテルに宿泊した。そこで驚いたのが、施設内で働く外国人の多さ▼前回は従業員のほとんどが日本人だったと記憶するが、今回は清掃やベッドメーキングはほぼ外国人が担当。フロントやロビー、レストランなど宿泊客に直接サービスを提供する職場でも外国人の姿を多く見掛けた▼この10年余りで日本人の就職先としてのホテル業界の魅力が低下したのか。インバウンド(訪日外国人旅行者)の増加に合わせてホテル側が外国人従業員の比率を戦略的に高めているのか。頭の中で勝手な分析をしながら、生産年齢人口の減少が止まらない日本の先行きに不安を感じた▼国立社会保障・人口問題研究所が4月に公表した「日本の将来推計人口」によると、2053年に総人口は1億人(15年時点1億2709万人)を下回り、65年には8808万人にまで落ち込む。総人口に占める65歳以上の割合も38・4%(同26・6%)に高まると予測する▼建設業に限らず人材確保は社会全体の重要課題の一つ。一定の労働力を維持していくためにも、働き方改革や生産性向上の取り組みが待ったなしだ。

2017年5月17日水曜日

【回転窓】クールビズの設定温度

 先週11日、首相官邸で開かれた副大臣会議で飛び出したとされる発言には驚かされた▼夏場にノーネクタイなどの軽装で働く「クールビズ」の設定室温28度について、「快適ではない」との指摘があったという。「何となく28度という目安でスタートして、それが独り歩きしてしまった」との発言も。いろいろな職場からは「今さら何を言っているのか」との声が聞こえてきそうである▼早速、山本公一環境相は翌日の記者会見で「28度には根拠がある」と反論。「(クールビズを始めた2005年)当時のオフィスの室温が平均26度で、ネクタイを外せば体感温度は2度違うことを含め数字が出た」と説明した(12日時事通信)▼省エネに代表される環境対策は、生活者に「我慢」を強いるだけでは息の長い取り組みにはならない。さまざまな工夫をして快適に働き、地球温暖化の防止に貢献する-。こんなクールビズのストーリー性が働く人たちの心理をうまく突いたことが、普及を後押してきた要因でもあろう▼今年のクールビズは5月に始まったばかり。その矢先に、出鼻をくじかれるようなやり取りはごめん被りたい。