2014年12月4日木曜日

東急不/旧代官山東急アパート(東京都渋谷区)改修/商業・業務複合施設が開業

 ◇既存施設で新事業試行/渋谷再開発など見据え
 東急不動産は、建て替えを決めていた東京都渋谷区の旧代官山ラヴェリア(旧代官山東急アパートメント)の建物を改修し、商業・オフィスの複合施設「テノハ ダイカンヤマ」として開業した。暫定的に営業を続け、建築費高騰の収束が見込まれる2020年前後まで建て替え時期をずらす。複合施設は、シェアオフィスや、クリエーターが自由に内装をアレンジできるオフィスなどの新規事業を試行する場として活用し、ここで行った事業のノウハウを同社が計画する開発に生かす考えだ。
 テノハ ダイカンヤマの所在地は代官山町20の23(敷地面積3877平方メートル)。東急東横線代官山駅に近接している。建物はSRC造地下1階地上8階塔屋1階建て延べ7496平方メートルの規模で、以前まで商業施設だった低層部にはカフェや店舗のほかにワークショップやイベントのスペースを設けた。個人のクリエーターを支援するため、シェアオフィスや3Dプリンターを置いた実験スペースも設けた。賃貸マンションだった高層部は内装をアレンジできるオフィスとして貸し出す。来春には女性専用のフィットネスクラブもオープンする。
 同社は「今後の開発では、単にテナントを誘致するだけでなく、シェアオフィスのような新たなコンテンツが必要になってくる。既存施設を活用し、新規事業の立ち上げに向けて、モデルとなるような施設としていきたい」(事業創造本部開発企画部新規事業検討グループ)としている。同社が注力している東京の渋谷エリアで特にニーズの高い機能を試行していく方針だ。暫定営業を終えた後はマンションとして建て替える見通し。テノハ ダイカンヤマの前身である旧代官山ラヴェリアは3月末に閉鎖していた。

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