2015年5月12日火曜日

【回転窓】まずは身近な存在から

建築も土木も、実際に見ればイメージは変わるはず
 担い手不足や技術・技能の継承という言葉を毎日のように新聞の紙面で見掛ける。それほどに建設業界では、人材の確保に関連する問題が各社の経営に重くのしかかっているということだろう▼日本経済が空前のバブル景気に沸いた1980年代後半も、人を採用したくても採用できないという危機に直面したことがある。しかし、人口減少と少子化が進む中で、おそらく今の方が危機意識は強いのではないか▼先日、家族と離れて海外で働いているお父さんに子どもが会いに行くという企画のテレビ番組が放映されていた。お父さんも子どもも感激の再会シーンに、見ているこちらもつい涙腺が緩む▼番組を見ていて、自分の仕事ぶりを家族に見てもらったことがある人は一体どれくらいいるのだろうとも考えた。建設業、特にダイナミックな工事現場などは、その仕事ぶりを子どもたちに見てもらうには格好の業種といえるだろう▼学生向けの現場見学会やネットを使った情報発信も必要だが、子どもに自分の職場を見せて親しみを持ってもらうこと、子や孫といった身近な存在にもっと目を向けてもよいのでは。

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