2015年8月21日金曜日

【回転窓】インフラツーリズムに注目

明石海峡大橋・主塔頂上から神戸市を望む
(写真提供:本州四国連絡高速道路会社)
高さ300メートルから360度の絶景パノラマ。世界最長のつり橋・明石海峡大橋で、普段は立ち入ることができない管理用通路から主塔のてっぺんへと登る体験ツアーに、毎年1万人もの人々が参加しているという▼暮らしや安全を支えるインフラを見て、触れて、学べる「インフラツーリズム」に注目が集まっている。ダム、橋梁、トンネル、地下河川などさまざまなインフラを地域固有の観光資源として楽しんでもらうツアーが増えている▼旅行会社による有料の企画も少なくない。東京・霞が関の国土交通省内で開催中のインフラツーリズムのパネル展では、そうした全国各地で催される見学会など59の事例が紹介されている▼夏休みが終盤に入った子どもたちにとっても、ツアーで見たインフラからいろいろなことが感じ取れるのではないか。管理上、通常は市民が入ることができないケースが多い大規模構造物。そのスケールに圧倒され、施工に当たる建設業界の底力を知る絶好の機会にもなろう▼一度でもそうした体験をした人からは、「公共事業悪玉論」のような発想が出てくるとは到底考えられない。

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