2015年8月5日水曜日

【中部整備局の旬な現場・9】三河港神野地区岸壁本体工事(愛知県豊橋市)


 三河港は、2014年に自動車の輸出入台数が年間100万台を超えた。特に輸入車は4年ぶりにメルセデス・ベンツが三河港での取り扱いを再開したこともあり、過去最高の18.7万台を記録し、22年連続で日本一となっている。

 自動車の輸出入拠点として重要な役割を担っている三河港だが、一般貨物と完成自動車の混在や岸壁の延長不足が問題になってきた。南海トラフ地震の発生時に被災地への緊急物資輸送や幹線物流の継続性確保も求められていることから、14年から水深12メートルの神野ふ頭7-4号岸壁を耐震強化構造に変える工事を行っている。

 工事では、耐震強化岸壁の整備としては珍しい手法を採用している。地盤改良工法のひとつで地盤を固化改良し、地盤と岸壁を一体化して耐震性を強化する方法だ。具体的には、もともと土であった部分にセメント系の固化剤注入。土と混ぜ合わせて強固な改良体とすることで、岸壁全体の強度増加を図る。

 団体を対象に見学を受け付けており、大型バスも対応可能な駐車場を備えている。今月のお盆休み明けから地盤改良工事が本格化するという。問い合わせは三河港湾事務所保全課(電話0532・32・3285)まで。

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