2015年9月18日金曜日

【回転窓】人材育成の中核に

新しい富士教育訓練センターの完成イメージ
 建設産業で課題とされる担い手の確保・育成。この産業が将来にわたって持続していく上で、現場で働く技能労働者の処遇改善と人材の育成は欠かせない要素だ▼16日に建て替え工事が始まった富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)は、2大要素の一つ、人材育成で中核的役割を果たす施設として大きな期待を背負う。今回の建て替え事業は、2年前に太田昭宏国土交通相が現地を視察し、老朽化した施設の解消に言及したことで大きく動き始めた▼建設業界団体や関係機関から建て替え資金を募り、ようやく着工にこぎ着けた。業界を挙げたプロジェクトといってよいだろう▼本年度に本格運用が始まった「担い手3法」は、建設投資が長期にわたり低迷する中で厳しい価格競争のしわ寄せを受けた現場の労働者を、中長期的に確保・育成していかなければならないという官民の強い意志の中から生まれた。「富士」の建て替えはまさにその「象徴的な事業」と位置付けることができる▼「富士」を中心として全国で担い手を確保・育成する体制を構築していく。今回の建て替え工事をそのキックオフとしたい。

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