2015年9月28日月曜日

【回転窓】海外事業でのシーズとニーズ

 マーケティング用語に〈シーズ〉〈ニーズ〉というのがある。シーズを顧客のニーズに合うようにすることが大切などと言われる▼シーズは企業が保有する技術やノウハウのことで、まだ世に出ていないビジネスの種を指す。ニーズはご存じの通り消費者が求めているもの、つまり需要。企業が保有する技術などを市場のニーズに合わせて改良し製品化する。それによって新しい価値を提供し、新たな市場を作るというのがシーズ志向の企業らしい▼先日、建設関連会社の営業の方と話をした際、海外で技術や工法、素材などを売り込むにはシーズとニーズが重要になると言っていた。その国が求めているニーズを把握し、保有する技術・工法をどう組み合わせて提案ができるかが採用のポイントになるという▼日本の建設関連会社には国内で蓄積した技術やノウハウがあり、海外で商売する種(シーズ)はある。ただ、その国のニーズに合っていなければ、日本で評価を得たとしても、採用されることはない▼国内の建設関連企業の海外進出が進むが、その成功の鍵はシーズとニーズのバランスにあるのかもしれない。


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