2015年9月9日水曜日

【現場が紡ぐ地域との絆】金浜地区道路改良(岩手県宮古市)/本間組が町内会と備品活用協定

現場事務所に設置した雨量計。
「雨量計を早めに確認できれば自主避難た対策立案の役に立つ」と佐々木現場代理人
山田宮古道路「金浜南地区道路改良工事」を担当する本間組は、現場事務所に設置している自動体外式除細動器(AED)や雨量計の使用に関する協定を、岩手県宮古市津軽石馬越地区の下町町内会と締結している。

 延長約400メートルの道路改良現場は国道45号から山側に分け入った谷筋の連続する地形で、日常起こりうる災害への備えが必要と、佐々木学現場代理人は考えている。
 「実際に、6月27日の集中豪雨では連続雨量が400ミリに達した。雨量計を早めに確認できれば、自主避難や対策の役に立つ。事務所の雨量計をいつでも見られるよう、設置場所を分かりやすく案内している」

AED講習会の様子
AEDは現場事務所に1基設置されている。宮古市消防署が管内の公民館で地域住民向けに救急講習会を開くこととなり、この機材を提供しながら同現場でも講習会に参加した。「講習会では消防署の機材で間に合ったが、工事現場にそれがあることを知っておいてもらえれば、緊急事態のとき役立てられる。防災グッズというものは使わずに済むのが一番だけれど、まず備えることと認識することで安全と安心を確保できると思う」(佐々木氏)。

 7月9日に行われた救急講習会には、町内会から14人が参加した。野崎昭敏町内会長は「実践経験は何度やっても役立つ。住民だけでは困難なことも、工事現場の機材や協力を得られるのはありがたい」と話した。町内会の沼里吉弘幹事は「山田宮古安全協議会には、豪雨で土砂が流失したとき除去作業で助けていただいたこともある。先月の集中豪雨は結果的に大事に至らず安心できた」という。

 工事期間中、近隣への配慮をという現場の姿勢は単なるポーズではない。細やかな取り組みが多くの人々に安心感を与えている。

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