2015年10月20日火曜日

【よっこらどっこらで80メートル】弘前城天守の曳き家工事が完了

80mの引っ越しを終えた弘前城天守(背後に見えるのは岩木山)
◇天守が仮住まいに引っ越し、24日に着座式◇

 国の重要文化財に指定されている青森県弘前市の弘前城で、石垣修復のために天守を移動させる作業が17日までに完了した。ジャッキダウンなどの工程を経て、24日に仮天守台への着座式が現地で開かれる予定だ。

 重量400tの天守は地元の西村組(弘前市、西村昭紘社長)の施工で、途中2度方向転換しながら2カ月余りで80m移動。作業に協力した我妻組(山形県米沢市、我妻悦雄社長)の石川憲太郎取締役工事部長は「天守は重要文化財で制約が多く、老朽化している部分もあって作業を慎重に進めた」と話す。


 今後は天候にもよるが、土台下鋼材撤去やジャッキダウンといった作業を行い、24日午前10時から仮天守台への着座式を開催。今月末までに天守内部の鉄骨撤去など曳家工事に関連する作業を完了させる。

 弘前城の石垣修復は14年度から10年がかりで実施される。同市は明治以来100年ぶりの大事業として工事を盛り上げ、「弘前の魅力を積極的に発信する」(葛西憲之市長)ための絶好の機会と捉えている。

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