2015年10月16日金曜日

【世界最高水準の技術力】土研が官民技術研究組合の活動報告会


 土木研究所(魚本健人理事長)は15日、世界最高水準の無人化施工技術とインフラ構造物のモニタリングシステムの実用化を目指し、昨年10月にそれぞれゼネコンなどと設立した技術研究組合の活動・成果報告を東京都内で開いた。両組合の理事長がそろって活動報告を行ったのは初めて。このうち無人化施工技術については、組合設立時に優先課題に掲げた水陸両用の災害対応車両ロボットの試作機を開発したことが紹介された。

 活動・成果報告を行ったのは次世代無人化施工技術研究組合(UC-Tec)の油田信一理事長とモニタリングシステム技術研究組合(RAIMS)の依田照彦理事長。報告会には、約500人が出席した。

 油田理事長は、水陸両用の災害対応車両ロボットについて、今後18年度までに実際の災害現場で活用できるよう、実用化に向けて水中での耐水性や走行能力などを高めていく方針を示した。災害が起きた現場で、土砂やがれきなどの重量物の撤去・運搬作業ができる車両ロボットは現在、陸上用しかない。そこで水深2メートル程度の河川などの中でも土砂などを撤去・運搬できる水陸両用機の開発を急ぐ。

 依田理事長は橋梁を中心にインフラ構造物全般に対する計測・通信・データ分析・評価の各技術を組み合わせたモニタリングシステムの開発を目指し、現場での実証などに取り組んできたことを報告した。今後の目標については、「日本のモニタリングシステムを世界標準にしていきたい」と意気込みを示した。

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