2015年11月18日水曜日

【回転窓】カレーと肉じゃがのルーツ


 11月に入ると街には早くもクリスマスツリーがお目見えする。そんなに時の流れを急かさないでほしいと思いつつも、職場の仲間内では、新年早々にある企画を立てようと盛り上がっている▼それは、郷里のおいしい食べ物を持ち寄っての社内グルメ選手権。年末年始に帰省した際、それぞれの郷里で自慢の一品を買い、新年に皆で食べ比べようという企画である。どんなものがそろうか、今から楽しみでならない▼先日の打ち合わせで、神奈川県横須賀市出身の記者いわく。「海軍カレーで挑もうか」。日本のカレーライスは海軍がルーツとされる。基地のあった横須賀ではそのブランドづくりに長年取り組んできたという▼海軍にちなんだ料理では〈肉じゃが〉も広く知られる。海軍舞鶴鎮守府の初代司令長官に就いた東郷平八郎が、英国で食べたビーフシチューの味を忘れられず、料理長に命じてできたのが〈肉じゃが〉。作家・阿川弘之氏の著書『食味風々録』から引いた▼残念ながら社内選手権に舞鶴からのエントリーはないが、今や肉じゃがは食卓の定番メニュー。これからの季節は晩酌にも合う味である。

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