2015年12月17日木曜日

【楽しんでくれたかな?】京都府宇治市でダム工事現場見学会

NPO法人あすの夢土木(理事長=大西有三関西大学特任教授)は13日、日本建設業連合会(日建連)関西支部、建設コンサルタンツ協会(建コン協)近畿支部と共催で、京都府宇治市で進む天ケ瀬ダム再開発事業工事などの見学会を開いた。

 会員と小学生の親子ら40人が参加し、安全で安心な暮らしに役立つ河川施設の大切さやものづくりの面白さなどを学んだ。

 あすの夢土木が現場見学会を行うのは2回目。「ワクワク現場探検隊」と銘打ち、3団体の会員とその家族を対象に実施した。

 最初に訪れたのは、宇治市の天ケ瀬ダムトンネル式放流設備の現場。事務所で近畿地方整備局の仕事や役割、建設コンサルタントの仕事内容や仕事の大切さなどを説明した。

 天ケ瀬ダムは淀川水系宇治川にあるアーチ式コンクリートダムで、堤高73メートル、堤頂長254メートル、総貯水容量2628万立方メートル、有効貯水容量2000万立方メートル。再開発事業で洪水調節時の放流量を現況の毎秒840立方メートルから1140立方メートルに増強することにより、天ケ瀬ダムの洪水調節容量の有効活用を図る。流入部、導流部、ゲート室部、減勢池部、吐口部で構成され、ダム湖の左岸側に流入部を設け、長さ617メートルの国内最大級の内空断面を持つ水路トンネルを介し宇治川に放流する施設を建設している。

見学会では、導流部トンネルおよびゲート室部の施工を担当している鹿島の現場に訪れた。直径26メートル、深さ約50メートルの立坑からエレベーターでトンネル部へ。

 NATM工法の仕組みの説明を聞いた後、仕上がり内径が10・3メートルもある水路トンネルの中を歩きながら工事の概要や工事の進め方などを聞いた。

 児童たちは通常の現場では経験できない「立坑を降りてのトンネル」という特殊な環境の工事現場を見て、そのスケールの大きさに驚きながら、楽しそうな様子だった。

 天ケ瀬ダム本体の見学も行い、天ケ瀬ダムの役割や洪水への備えなどについて勉強した。小型無人機(ドローン)も飛ばされ、パソコンの画面で上空からの現場の映像を楽しんだり、ダムの点検方法などを身近に見たりした。最後に歴史遺産の見学として平等院に立ち寄った。

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