2015年12月24日木曜日

【外環道整備も着実に】関東整備局、地中拡幅技術の検討成果公表

外環道都内区間の路線位置図
関東地方整備局が、東京外かく環状道路都内区間(東京都練馬区~世田谷区、延長16・2キロ)の整備の一環として進めていた「東京外環トンネル地中拡幅部における技術開発業務」の成果をまとめ、22日に計12件(対象箇所計4カ所)の地中拡幅工法の概要などを公表した。業務の委託先計9者(JV含む)は公募型プロポーザル方式で選定した。

 12件の地中拡幅工法は次の通り。▽提案者=〈1〉工法名〈2〉概要など。

 【東名JCT】

 ▽大林組=〈1〉円周シールド連結工法〈2〉本線トンネルを包括した大断面トンネルを構築するため、円周シールド機でリング状の構造物を順次構築し、それらを連結。マシンの発進基地は本線トンネル下部に構築

 ▽鹿島=〈1〉ビッグKアーチ工法〈2〉多数の鋼製パイプを地中に挿入することで地盤を支える「曲線パイプルーフ支保構造」や「注入式長尺鋼管先受け工」「高剛性ビッグアーチ支保構造」で2重の支保構造を設置した上で、本線トンネル周囲を掘削

 ▽熊谷組=〈1〉まがるーふ工法〈2〉4本の導坑トンネルを本線トンネルの周囲に構築。導坑トンネルを曲線状の函体でつなぎ合わせ、覆工構造を構築

 【中央JCT南側】

 ▽大林組=〈1〉円周シールド連結工法〈2〉マシンの発信基地はランプトンネルを延伸して構築

 ▽鹿島=〈1〉Kパイプリング工法〈2〉本線・ランプトンネルに沿うように導坑シールドトンネル2本を構築した後、多数の曲線の鋼製パイプで本線トンネルを覆い、地盤の安定性を確保。「凍結工法」で止水も行い、覆工構造を構築

 ▽前田建設=〈1〉CS-SC工法〈2〉円周シールド工法でランプ・本線トンネルを覆う発進基地を構築。円状の発進基地から本線トンネルに沿うようにシールド機を複数台発進させ、大断面の外殻を構築。外殻内部はRCリング覆工体で連結

 
外環道都内区間の路線位置図
(断面方向から)
【中央JCT北側】

 ▽清水建設=〈1〉SR-JP工法〈2〉本線トンネルなどを包むように複数の小口径シールド機を掘進。凍結工法などで地盤を防護しながら覆工構造を構築

 ▽安藤ハザマ=〈1〉WJセグメント+シールドルーフ工法〈2〉ランプトンネルを延伸させた後、小口径シールド機で本線・ランプトンネル周囲にルーフ構造を構築。本線・ランプトンネルのセグメントと接合し、大断面を構築

 ▽戸田建設=〈1〉地下水対応型継ぎ手による覆工の外殻先行構築工法〈2〉ランプトンネル側部から円周シールド工法で徐々に構築した発進基地より、角型鋼管を推進工法で施工し、地中拡幅断面を構築

 【青梅街道IC】

 ▽清水建設=〈1〉SR-JP工法

 ▽奥村組=〈1〉円周シールドと大口径密閉型パイプルーフを組合わせた地中拡幅工法〈2〉円周シールド工法で構築した発進基地から、仮設支保工として大口径パイプルーフを施工した後、その内部を掘削し、本設のSRC覆工構造を構築

 ▽西松建設・日本シビックコンサルタントJV=〈1〉3C先行覆工地中拡幅工法〈2〉本線トンネル周囲に構築した発進基地から、小口径シールド機を先行と後行の2段階に分けて施工。小口径シールドトンネル内部を鉄筋コンクリートで連結し、大口径覆工構造を構築。

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