2016年1月19日火曜日

【意識改革が不可欠だよね】仙台市でけんせつ小町フォーラム開催

 日本建設業連合会(日建連)東北支部(竹浪浩支部長)は15日、「けんせつ小町小委員会」のメンバーによるフォーラムを仙台市青葉区のメトロポリタン仙台で開いた。約40人のメンバーが参加。会合では昨年11月に会員企業を対象に行った職場環境や就労実態に関する調査の結果が報告された。女性職員が結婚・出産というハードルを乗り越え、長期的に仕事を続けるためには、本人だけでなく会社全体の意識を変える必要があるとの認識を共有した。

 冒頭、小委員会の渋川智委員長は「会を立ち上げる際にはさまざまな意見があったが、皆さんにぜひ力を貸していただき、建設業に女性が活躍できる場を設けたい」とあいさつ。その後、西條暁子委員が会員企業を対象に行った就労環境などの調査の結果を報告した。

 調査結果では、建設業は休日が少なく残業も多いことから、結婚して子どもを持った後に仕事を続けられるのかと先行きを不安視する女性職員が多いことが分かった。女性にとって結婚・出産は最大の関心事だが、建設業に従事する多くの女性職員が現行の福利厚生制度ではフルタイムの仕事を続けることは難しいと考えている実情が明らかになった。

 今の仕事を長く続ける意向を持つ女性職員は回答者全体の63%で、そのうち、将来的にフルタイム以外の勤務形態に切り替える必要があると考えている社員の割合は16%だった。多くの女性社員が、仕事を長く続ける上で出産・育児、親の介護、転勤などがハードルになると考えていることが分かった。在宅勤務などの柔軟な制度を創設するよう望む声も上がった。

 このほか、現場で身に付けるヘルメットやユニホームが男性向けに作られていて体に合わないという意見や、社内に保育所を設置してほしいとの要望があった。

 建設業に女性の入職を促すための取り組みとして、現場見学会や広報活動、インターンシップ制度を拡充する必要性を説く声が多く挙がった。フォーラムの後、懇親パーティーが開かれ、メンバー同士で情報や意見を交換し親睦を深めた。

 同委員会は、建設業に従事する女性職員が抱える悩みを解消し、より働きやすい職場環境を整える狙いで、同支部が昨年立ち上げた。

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