2016年2月15日月曜日

【回転窓】長寿の薬は実現するか

孔子は73歳まで生きたと言われる。孔子が生きた当時の中国の平均寿命が何歳だったか知る由もないが、日本の縄文時代の平均寿命が35歳程度と言われるので、随分長生きだったことは間違いない▼米国で今年、寿命を延ばす効果があるという薬の臨床試験が開始される。糖尿病治療に使われている「メトホルミン」という薬で、細胞内の酸素分子を増やして細胞を活性化させ、健康状態を促進させるという▼動物実験では最大40%もの延命効果が確認され、この薬を使った糖尿病患者が他の患者より平均8年間長生きしたデータもある。効果が確認されれば、人々のライフスタイルは一変するだろう▼実はこの話、先週発表された神奈川県の16年度当初予算案を見ていてふと思い出した。黒岩祐治知事が健康長寿社会の実現に向け「未病」対策事業を数多く盛り込んでいたためだ。未病は健康状態の範囲だが病気に著しく近い身体または心の状態のこと。大病になる前の未病の段階で健康に戻す狙いだ▼地方自治体の来年度予算案の発表が本格化してきた。小子は人ではなくインフラの長寿命化対策を取材しないと。

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