2016年3月9日水曜日

【やったぜ!、日建設計!!】カンプ・ノウ改修設計コンペ、日建設計が当選

新しいカンプノウの完成イメージ ⓒ FCB
スペイン・バルセロナから嬉しいニュースが飛び込んできた。FCバルセロナ(FCB)は8日、サッカー専用スタジアム「カンプ・ノウ」の改修プロジェクトで、設計者に「日建設計+ジョアン・パスクアル-ラモン・アウシオ・アルキテクテス」を選定したと発表した。

 カンプ・ノウ改修は、FCBが進めるクラブ施設の再編プロジェクト「エスパイ・バルサ」の中核に位置付けられる。FCBのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は、自身のツイッターで「将来のカンプ・ノウのために選択したプロジェクトに興奮している。世界中のバルサファンにとってグッドニュースだ」とのコメントを発表した。

完成後の外観イメージ ⓒFCB
カンプ・ノウ改修の設計コンペには、世界中から26チームが応募した。昨年9月に1次審査が行われ、日建設計チームを含む8者が最終候補に残り、さらに今年1月に最終審査が行われ3チームに絞られていた。

 収容人数の拡大、全席を覆う屋根の設置、設備更新などが2017-18シーズンから5年間で段階的に行われる。現在のスタジアムは1957年9月に完成した。収容人数は9万9354人。巨大なスタジアムにもかかわらず、スタンドは1階以外、どの角度からもピッチ全体が見渡せ、臨場感は欧州最高レベルといわれる。欧州サッカー連盟(UEFA)は、あらゆる環境が整ったスタジアムとして「五つ星」に認定。施設の老朽化に対応するため1995年以降、段階的に改修されて来たが、2014年1月、FCBは全面的に改築するプロジェクトの実施を発表していた。
改修後のエントランスイメージ ⓒFCB
改修では、3層構造のすり鉢状スタンド全面に屋根を架ける。座席数は10万5000席まで増席。LEDを使用したスコアボードの設置、座席間隔の拡張など五つ星スタジアムにふさわしい、さまざまな整備を行う。工事は2017-18シーズンに着手し、2021-22シーズンまでに完了させる。

 エスパイ・バルサは、カンプ・ノウの大規模改修以外に、屋内アリーナ「パラウ・ブラウグラナ」の建て替え、サッカー練習場「シウタ・エスポルティバ・ジョアン・ガンペール」の近代化などで構成する。パラウ・ブラウグラナの建て替えは、設計コンペで「HOK+建築グループTAC」が最優秀に当選した。総事業費は6億ユーロ(780億円)に達する見通し。

 カンプ・ノウ改修設計コンペの最終候補には、アラップ(英)やゲンスラー(米)など欧米の名だたる設計事務所が残っていた。サッカー史を語る上で絶対に外せないカンプ・ノウの改修設計を日建設計が手掛けることは、世界の建築界に大きな足跡を残すことになりそうだ。

 エスパイバルサ・コミッショナーのコメントはこちら(カタルーニャ語)。

Jordi Moix : “Hemos escogido una gran proyecto... 投稿者 fcbarcelona

 エスパイ・バルサに関する情報はFCBのHP(英語と日本語のサイトにはコンテンツがありません)まで。当ブログの過去記事は①「がんばれ日建設計」②「エスパイ・バルサって知ってる?エスパイ・バルサって知ってる?の続き」の3本。

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