2016年4月14日木曜日

【キッチン工場に潜入!!】LIXIL深谷工場、雪害から復活し本格稼働!!

 LIXILのシステムキッチンを受注生産し、東日本地区への出荷を担う深谷工場(埼玉県深谷市幡羅町1の10の1)。1964年の開設以来、時代に合わせてさまざまなキッチンを製造してきた。

 14年2月に関東地方を襲った大雪で建屋の一部が被災し、キャビネットの生産が一時ストップしたことから、被災部分を撤去して新工場を建設。今年1月に完成した。新工場では製造工程を見直し、ロボットなどを導入して自動化を推進。生産効率を高めている。

 大津達也工場長は被災当時の状況について「大雪で建屋の設計基準(積雪30センチ、1平方メートル当たり60キロ)の3倍以上となる200キロの重みが屋根にかかり、柱が折れて崩落した。

 最も大きな被害を受けたのがキャビネットの生産ラインにあるテント倉庫、キャビネット組み立て工場、部品工場の3カ所。生産ラインが分断され、キャビネットの生産が一時、完全にストップした」と説明する。

 新工場の建設中も敷地内の施設を使って生産は続けた。新工場の建設に当たっては、製造工程を見直し、建屋には大雪でもダメージを受けない除雪機能なども備えたという。

 システムキッチンは、上板を含むシンクと、引き出しなどのキャビネットの二つに分けて製造される。キャビネットの製造は、1枚の木材の板を必要な大きさにカットし、ヒンジを取り付けるための穴を開ける作業から始まる。

 ヒンジなどを取り付けた部品がそろった後、人の手で組み立てられていく。新工場では生産ラインを見直して、自動化できる工程にはロボットなどを導入。生産効率を約10%向上させたという。大津工場長は「今後もさらに効率を高めていきたい」と意気込みを語る。

 シンクは圧力の異なる6台のプレス機を用いて一枚のステンレス板を成型する。シンク部分がくりぬかれた上板を組み合わせた後、溶接など仕上げの作業を経て上板が出来上がる。

 上板とキャビネットの製造は同時並行で進められ、すべてのパーツは製造から出荷までバーコードで管理しており、製品の取り違えなどを防ぐ役割を果たしている。

 同工場では省エネ活動やゼロエミッション活動、公害防止対策など環境活動にも力を注いでいる。特にゼロエミッションでは、工場から排出される廃棄物を分別して再資源化したり、燃料に使ったりし、埋め立て処分をなくす取り組みを展開している。

 ほかにも障害者の雇用機会拡大や工場周辺の清掃活動などを実施。地域に根差し、愛される工場を目指している。

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