2016年4月5日火曜日

【誇りの持てる仕事です】飛島建設・伊藤社長が新入社員研修会で講演

 東京土木施工管理技士会の伊藤寛治会長(飛島建設社長)は4日、東京建設業協会(東建)と東京都内で始めた「16年度建設業新入社員研修会」で基調講演した。

 両会の会員企業の新入社員250人を前に、「きつい、汚い、危険という世間で言われる3Kを否定し、希望を持って入られたことを頼もしく思う」と謝意を示した。その上で「建設業には、協力、感動、貢献という『誇りの3K』がある。従来の3Kは偏見で、皆さんが誇りの3Kを感じるのを楽しみにしている」と激励した。

 冒頭、伊藤会長は、米大リーグ・マーリンズのイチロー選手が小学生時代に書いた作文「僕の夢」を紹介し、「目標がとても明確にされている」と述べた。社会人としての歩みを始める中で、個人の思いや夢を実現するに当たって、▽個人の姿勢▽会社の姿勢▽企業は組織-の三つをポイントに列挙。信条や目標を持ち、それぞれの会社の社是・社訓を確認するよう求め、「建設工事は多くの関係者が力を合わせて進める。連携と双方向のコミュニケーションで成り立っている」と強調した。

 社是、社訓の重要性を重ねて指摘し、大手企業などの一例を紹介。「優秀且つ低廉なる工事の速やかなる安全施工を期す」などとうたった飛島建設の社訓も紹介した。

ものづくりの基本と現場主義に関しては、▽顧客の立場に立つ▽現場で考える▽自分の役割を認識する▽組織で動く-ことの重要性を強調し、「顧客が何を求めているのか自分の立場で考えてほしい」と呼び掛けた。さらに「建設業で一番良くないのは『不言実行』だ」と指摘し、「黙って何かをすると事故につながり、工程に支障が出る。現場のミス、ロスはここから生まれる」とアドバイスした。

 資格の取得や、自己変革を続けることも求めたのに加え、「大切なのはスキルよりもウィル(意志)だ」と訴えた。誇りの3Kについては、「協力が大切で、できあがったものは感動を与えてくれ、社会にも貢献する」と述べた。「私も社会人になってすぐに実践できたわけではない。失敗もしてきた。前向きに積極的にスタートされることを期待する」と講演を締めくくった。

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