2016年4月19日火曜日

【厳しい環境で作業完遂】福島第1原発廃炉・汚染水対策で首相が感謝状


 ◇現場所長らがお礼に官邸訪問◇

 鹿島は、東日本大震災で事故を起こした福島第1原発(福島県大熊、双葉町)の廃炉・汚染水対策の一環として施工した2、3、4号機の海水配管トレンチ内部閉塞(へいそく)工事で、安倍晋三首相から感謝状を贈られた。

 工事を担当した同社の日比康生所長、カジマ・リノベイトの大村秀樹所長ら作業チーム約40人が14日に首相官邸を訪問。首相にお礼のあいさつを行った。

 工事では、事故後に原子炉・タービン建屋から漏出し、海側の配管トレンチ内部に滞留していた高濃度汚染水をセメント系充てん材に置き換えることで除去した。

 材料となるセメントや混和材などの配合を工夫し、材料が分離せず品質を維持したまま水中100メートルにわたり充てんできる新しい充てん材で、作業員の被ばく線量を低減しつつ、厳しい環境下で作業を完遂したことが高く評価されたという。

 官邸では、日比所長がお礼の言葉を述べた後、工事概要を説明。首相は「困難な中で一歩一歩作業を進めていただいたことに感謝するとともに、これからも世界からの期待に応えて成果を上げていただくようお願いしたい」と激励した。

 首相は、放射線を遮るために作業員が現場で着用したのと同じタングステンベストも試着。最後に作業チーム全員と力強く握手を交わした。


0 コメント :

コメントを投稿