2016年4月18日月曜日

【回転窓】いざという時の連絡方法

 埼玉県朝霞市で14年3月から行方不明になっていた女子中学生が先月末、東京都中野区で保護された。無事に両親の元に帰れたことに安堵した方も多いと思うが、2年近くも大切な時間を奪われた少女の気持ちを思うと何ともやりきれない▼監禁先から少女が勇気を出して抜け出し、助けを求めたのはJR東中野駅の公衆電話だった。緊急通報手段としてあらためて注目されている公衆電話だが、その数は年々減少し、人が集まる駅やデパートなどでもあまり見かけない▼公衆電話は110番や119番に無料でかけられ、災害時の通信規制下でも優先的に通話ができる。回線を通して電力が供給されるため停電の影響も受けにくい▼5年前に東日本大震災が起きた時、携帯電話や固定電話がなかなかつながらない中、つながりやすい公衆電話の前に長蛇の列ができていたのを思い出す。先週にはまた熊本で大地震が起きた▼携帯電話の普及で公衆電話の使い方を知らない子どもが増えているという。使い方だけでなく、身の回りのどこに公衆電話があるのか、いざという時の連絡方法を教えておくことも大切だろう。

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