2016年5月20日金曜日

【ご苦労様でした】関電工・加藤直樹氏、南極観測隊に2度目の参加

◇重要任務をチームワークで乗り切る◇

 第56次南極観測隊に設営主任(機械担当)として参加した。

 越冬隊として2回目の参加となった今回は、14年11月から16年3月までの期間、基地全体の維持・管理を陣頭指揮したほか、物資の輸送や各種機器のトラブル対応など多くの業務を担ったという。

 前回(48次越冬隊)参加した時とは異なり、設営主任として重い責任のある立場。

 「自分の仕事に専念できていた前回と違い、今回は統括的な立場での参加だった。人命を背負っての作業になることを思い、着任するまでは1週間くらい眠れない日もあった」

 プレッシャーを抱えての出発となったが、南極に着いてからは覚悟を決めた。「なるようにしかならない」と割り切り、与えられた作業を淡々とこなした。専門の電気設備の保守作業のほか、基地の高さの半分も積もる雪を重機を使って除雪する作業も行うなど、さまざまな作業を経験した。漏水などの機器トラブルで真夜中に警報機が鳴ることも多く、熟睡できた日は少なかったが、「チームワークで乗り切ることができた」。

 日本に戻ってから、南極での経験が生きていることを実感しているという。「内線作業を行う上で、他の仕事をする人の立場に配慮できるようになった。(設営主任を経験したことで)話し方にも説得力が出てきた」。入社23年目。今後は、越冬隊員として派遣できるだけの次代を担う若手社員を育成する立場として期待がかかる。


 (かとう・なおき。東関東営業本部千葉支社千葉内線営業所内線作業長)

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