2016年10月6日木曜日

【回転窓】公僕と公器の役割

公僕として、市民のために、市民が決めたトップの指示を受けて動くのがわれわれの使命-。ある公務員との会話の中での一言。公的機関で働く人たちは、多かれ少なかれこうした思いを持ちながら日々の職務に励んでおられるのだろう▼一方で市民が役所に抱くイメージはどちらかというとマイナス面が強調されがち。納めた税金が無駄に使われていないか、非効率・不適切な事業が行われていないか。事なかれ主義で前例ばかりを踏襲して物事が進められがちな役所体質に批判の目が向けられることは少なくない▼豊洲新市場の問題や五輪競技施設の計画見直しなどが連日報じられている東京都。小池百合子新知事は「都民ファースト」を旗印に華々しく都政改革に切り込んだが、前途はなかなか多難である▼都政の「ブラックボックス」(小池氏)を一刀両断しようと振りかざした刀を最後はどうさやに収めるか。圧倒的民意で選ばれたトップの手腕に期待がかかる▼振り返って新聞の旗印は「読者ファースト」。公器として読者に有益な情報を提供するのが役割だ。小池知事の行動を見て、日々そんな自戒も。

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