2017年1月24日火曜日

【回転窓】学校の「働き方改革」は

社会保険加入の次は休日の増加。担い手の確保に向けて就労環境の改善に取り組む建設業界では今年、週休2日制の普及が大きな課題になるともいわれる▼そんな中、建設業以上に過酷な就労環境に置かれている職業がある。学校の先生。小中学校では週に60時間以上も働く先生の割合が70~80%に上るとの連合総研の調査結果が先日報じられていた(朝日新聞15日付)▼記事には建設業などより格段に高い割合とあった。運動部の顧問をする先生は特に長時間労働で、「保護者・地域からの要望・苦情への対応」なども先生たちの大きな負担になっているそうである▼先生を増やし、部活は週休2日、保護者や地域の要望・苦情には教委が対応-と決めてしまえば、問題はあらかた解決するのでは。建設業の時短よりずっと簡単と思うのは素人考えだろうか▼文部科学省は今月、先生の負担軽減策として、部活の休養日設定、業務改善のモデル地域指定と専門アドバイザーの派遣を打ち出したという。どこかずれているようにも見える。将来の働き手を育てる教育現場がこの調子では、「働き方改革」の先行きも誠に心もとない。

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