2017年2月10日金曜日

【どうなる2期整備】等々力陸上競技場の次期整備計画、検討本格化

1期整備が完了している現在の等々力陸上競技場
(提供:川崎市)
川崎市は等々力緑地内にあり、Jリーグ・川崎フロンターレがホームスタジアムとして使用する「等々力陸上競技場」(中原区)の第2期整備について、17年度末までに事業計画を策定する。15年3月に完成したメインスタンド(第1期整備)に続きサイドスタンドとバックスタンドなどを整備する方針。現状維持と改修、改築の3パターンで比較検討を進め、6月に「整備の基本的な考え方」を策定。17年度末までに次期計画を取りまとめ18年度以降の事業化を目指す。

 第2期整備の対象は北側サイドスタンドと南側サイドスタンド、バックスタンドの3カ所。施設の総面積は4万3957平方メートルで、このうちサイドとバックスタンドは2万2103平方メートルとなっている。

 計画検討では▷収容可能人数を3万5000人規模にできるか▷観客席全体に屋根を掛けることができるか▷ICT(情報通信技術)を活用し管理・運営の効率化や魅力向上につなげられるか▷走路の9レーン化は可能か-など、現施設の課題を項目に挙げながら、工事に伴う施設運営や財政負担などついても学識者や関係団体の意見・要望を聞いていく。

市が策定した資料によると、ハード面で比較検討する3パターンの整備手法の収容人数は、現状維持が3万人規模(メイン1万人規模、サイド・バック2万人規模)、改修(リノベーション)と改築では3万5000人規模(メイン1万人規模、サイド・バック2万5000人規模)。改修・改築はエレベーターやサインなどユニバーサルデザインへの対応も可能となる。事業費は改修よりも改築が多くなる。工期は改修が25~37カ月、改築が46~58カ月と想定している。

 市は今後、三つの整備手法について事業評価シートを作成し、整備内容や事業費、工事期間、周辺への影響、既存スタンドの市債償還を含めた資産マネジメントなど、総合的な観点から比較検討を実施する。

 所在地は中原区等々力1の1。総収容人員は2万7495人(Jリーグ公式届け出は2万6827人)。第1期整備ではメインスタンドの収容人員を3531人から1万人規模に拡充。バラエティーシートの設置などにより実際の収容人員は7495人となっている。第1期整備の事業費は約79億円。

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