2017年3月21日火曜日

【記者手帖】生活者の視点忘れずに

都内の賃貸マンションに住んでいる。家賃を一生払い続けるのはもったいないので、持ち家を買おうかという話になった。いろいろと情報を収集してみたが、やはり23区内で庭付き新築一戸建てを手に入れるには相当の資金力が必要。財布の中を見て、すぐ断念することになった◆先日、取材で都内を代表する高級住宅地に建つリノベーションマンションを訪ねた。高級マンションの先駆けだった建物を現代風にアレンジした物件で、販売価格帯は2億円台後半から3億円台中盤とのこと。立地条件や広さ、こだわり尽くした設備や内装デザインを踏まえれば、「お買い得」と感じた。数千万円の住宅の購入を断念した自分がだ◆日々の取材の中で、数百億円、数千億円規模のばく大な事業費を投じるプロジェクトを追い掛けている。そのお金は自分のものではないのに、いつのまにか気が大きくなり、金額が小さい事業のニュースを軽視している自分に気付くことも◆金額の大小ばかりに踊らされず、どのような事業でも生活者の一人としての視点を忘れずに取材することも大事ではないか。(沖)

0 コメント :

コメントを投稿