2017年3月23日木曜日

【i-Con対応技術者を育成】利根沼田テクノアカデミー、ICT施工研修計画

 昨年4月に発足した群馬県沼田市の職人育成塾「利根沼田テクノアカデミー」(桑原敏彦校長)が、ICT(情報通信技術)を活用した施工の研修を計画している。

 国土交通省が推進する建設現場の生産性向上策i-Constructionに対応した技術者を地域で育成するのが狙い。座学と実技を組み合わせてICT施工の一連の流れを体験・実習できるようにする。市内の廃校(旧平川小学校)を利用する。

 ICT施工研修の計画は、同アカデミーの運営に理事として参画している青柳剛群馬県建設業協会会長が22日、国土交通省の有識者委員会に出席して明らかにした。

 同アカデミーは、市から借り受けた旧南郷小学校跡を利用して板金と瓦の2コースで開校。昨年4~6月の3カ月の訓練で外国人技能実習生を含めた27人の1期生を輩出した。本年度はこれに大工と設備の2コースを加え、4職種で実施する。

 これらの職人育成に加え、市から新たに借り受けた平川小跡でドローン(小型無人機)の教習施設を6月に開設する。地域と連携しながら、技能者と技術者の双方を育成する取り組みを展開し、インフラの点検や災害時の調査など、地域が抱える課題を「見える化」する環境づくりを目指していくとしている。

 同アカデミーでの人材育成の第3弾と位置付けるのがICT施工に対応する技術者の育成。座学でi-Constructionの基本的流れや最新の基準・要領などをつかんだ上で、ドローンを活用した3次元(3D)起工測量、3D設計データの作成、ICT建機による施工という一連の流れを体験・実習できるようにする。青柳氏は、協会会員の技術者が地域でICT施工を身近なものとして学習体験することで、生産性向上が企業文化として定着するとみている。

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