2017年4月21日金曜日

【18年度に現場導入へ】MR技術活用し建設関連業務のデジタル化推進

 小柳建設(新潟県三条市、小柳卓蔵社長)は、日本マイクロソフト(東京都港区、平野拓也社長)と共同で、ホログラフィックコンピューター「マイクロソフトホロレンズ」の活用に向けたプロジェクト「ホロストラクション」に乗りだした。

 建設関連業務をデジタル化し、業務の透明性の確保や社員の働き方改革、近未来コミュニケーションを実践するのが狙い。ホロレンズ2台を導入し、18年度にも現場で使用を始める。

 パソコン用OS(基本ソフト)・ウィンドウズ10を搭載したホロレンズは、目の前の現実世界に、3D(3次元)の仮想物体であるホログラフィックを重ねて表示させることで、現実世界と仮想世界を合わせたMR(複合現実)を実現する。CG(コンピュータグラフィックス)をフル活用するVR(仮想現実)と異なり、現実世界が見えた状態のまま、ホログラフィックも見えて操作できる。

 ホロレンズの活用では、日本航空がパイロットと整備士の訓練に使用するアプリケーションを先行して開発。建設業界での導入は今回が初で、その場にいなくても現場の状況を確認できたり、遠隔地の社員と視界を共有できたりするなど、生産性の向上や働き方の改革にも期待される。

 2020年東京五輪に向けた建設ラッシュなどで建設業の活躍の場が広がる中、各社とも担い手の確保に頭を悩ませている。

 20日に東京都港区の日本マイクロソフトで記者会見した小柳社長は、「建設業の3K(きつい・汚い・危険)のイメージを払しょくし、かっこいい仕事で魅力を感じてもらえる業界を作るために、マイクロソフトと共創していきたい」と語った。

 平野社長は「最新のテクノロジーを活用したデジタルトランスフォーメーションの象徴的な分かりやすい取り組みだ。地方を拠点とする企業が真っ先に先進的なテクノロジーを取り入れたのは意義深い」と評した。


 マイクロソフトがYouTubeで紹介している、設計事務所でのホロレンズ活用事例はこちらへ(外部サイトに移動します)。

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