2017年4月24日月曜日

【建設業の心温まる物語】殖産工務所・鈴木秀樹さん(山形県)

 ◇厳しい貴重な体験をさせてくれた尊敬する課長

 会社に入り初めて現場を担当した時のことです。3~4人の作業員と職長で道路工事の付帯工事を行っていました。しかし測量ミスや打合せ不足、仮設計画の不備などで、工事のやり直しや、手待ちが発生してしまい、工程通りに進まない状況が続いてしまいました。当時の上司であるA課長は現場であまり指導をしてくれません。事務所に帰り現場の状況を報告すると「なぜ進まないの? あなたの準備が悪いんでしょ!」と言われます。事務所に戻るのがイヤになっていました。

 工期が迫り、会社の仲間が手伝いに来てくれることになりました。毎日夜10時頃まで残業して作業を行ってくれました。さらに夕方になると総勢20人ほどの作業員がきてくれて作業をしてくれました。

 しかし私は、大勢の作業員の陣頭指揮をうまく執ることが出きず、意気消沈していました。すると、A課長が現場に来てくれ「俺にまかせろ」と言って全ての采配と段取りをしてくれました。

 課長は私の考えや、段取り、工程、人の使い方、そして下請けの作業員からの受け入れられ方まで全て見抜いていました。その上で、厳しい態度をとってくれていたのです。今、改めて考えてみると、後輩に厳しく貴重な体験をさせて、責任は自分が執るという気持ちを持たれていました。

 そんなA課長を今も尊敬しています。

1 件のコメント :

  1. 初めまして。建設物等仮設リース屋の一員です。さて、人の「絆の糸」は、鉄製の番線のようだと思います。「半分の糸」と書いて「絆」は、状況と人によります。危機的状況、それも金銭的・情的・状況・責任の所在など、又、状況の良否によって、機嫌の変わる人・口先で避ける人『俺が守る』と考えた時には、脳炎発症で、時遅し、でした。今でも、無念が残る、日常生活での反動。皆様には、会社と部下と身体と約束をお大事に。

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