2017年6月26日月曜日

【建設業の心温まる物語】神室工業・高橋孝浩さん(山形県)

 ◇地域のため、子ども達のために橋を造る◇

 山形県真室川町にある安久土橋の架替工事の上部工事を行いました。前年度までに橋台、橋脚、桁が完成しており、その年には上部工を施工することになりました。橋の近くには真室川小学校があり、子ども達は通学の時、いつも工事現場を見ながら通っていました。

 子ども達が工事現場に興味津々な様子を見て、私は何か子ども達の思い出に残ることができないかと考えました。そして、小学校の先生と毎週の工程打ち合わせの際、「子ども達の記念に残るイベントを企画したい」と提案したのです。

 それは、橋面全体に小学生208名全員の絵を描いてもらうという企画です。子ども達の絵がずっと橋の上に残るのです。先生はすぐに賛成して下さいました。

 工事が進み、床版のコンクリート打設が終わりました。その後、1年生から6年生までの子ども達に、橋全体を分担して絵やメッセージを描いてもらいました。

 クラス毎、前もってテーマを決めていて、動物や魚、虹の絵など、また、「安久土橋完成おめでとう」や「安久土橋最高、ありがとう」などというメッセージを書いてくれました。そんな子ども達の絵やメッセージを見ると橋の完成を楽しみにしてくれているのだな、と感動しました。

 工事竣工後、子ども達に完成した橋を見学してもらい、橋の上で記念写真を撮りました。子どもは工事現場に興味があるということを改めて感じました。子ども達の心に残ることができて、とてもうれしく思いました。

 地域のため、子ども達のために橋を造って本当に良かったと思いました。

0 コメント :

コメントを投稿