2017年8月29日火曜日

【応急復旧が完了】南阿蘇村道・長陽大橋ルートが開通

 熊本地震で大きな被害を受け九州地方整備局が権限代行で進めていた南阿蘇村道栃の木~立野線の「長陽大橋ルート」(熊本県南阿蘇村河陽~立野、延長約3キロ)の応急復旧工事が完了し27日、現地で開通式が開かれた。

 関係者や地元の小中学生らがテープカットやくす玉開披を行い、新学期に間に合わせた夏休み最終日の開通を祝うとともに熊本地震からの早期の復旧・復興を祈念した。

 式辞で石川雄一国土交通省道路局長は「開通により南阿蘇中心部と立野地区との間で生じていた大きな迂回(うかい)が解消され、通勤通学や緊急時の医療機関への搬送など地域間の移動時間が大幅に短縮される」と述べ、引き続き恒久的な復旧などに全力を挙げると表明。蒲島郁夫熊本県知事は「開通は物流や観光などの回復にも大きな弾みになる」と期待を寄せた。

 増田博行九州整備局長と本来の道路管理者である南阿蘇村の吉良清一村長が引き継ぎを行い、吉良村長は「開通が村の復興にとって希望の懸け橋となることは間違いない」と謝辞を述べた。テープカットとくす玉開披の後、地元小学生の代表は新学期を迎えるのが楽しみとし「工事に携わった皆さんに感謝します」と話した。引き続き小中学生が乗ったスクールバスなどが通り初めを行った。

 応急復旧工事は国道57号立野交差点から阿蘇長陽大橋まではルートを変更し道路を新設。阿蘇長陽大橋は補修、戸下大橋は架け替えや仮橋による復旧、斜面対策などを行った。工事は富士ピー・エスや日特建設、地元建設業者のJVらが担当し、内容に応じて24時間態勢で進めた。

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