2017年8月17日木曜日

【回転窓】迅速な災害対応に連携策を

この1カ月、九州北部と秋田での記録的豪雨に続き、列島を縦断した台風5号が近畿・北陸一帯に爪痕を残した。被災者や復旧活動に当たる人たちはお盆休みも返上だったのではないか▼インフラの復旧には人材とともに重機が必要。最近は高価な重機を自ら保有せず、必要に応じて借りる企業が多い。レンタル会社は災害の規模が大きくなれば被災地以外から重機を調達するが、短期間にあちこちで災害が起きると調達先に困る▼九州北部豪雨の復旧需要に備え、名古屋以北から重機の調達に入っていたレンタル各社。そこに秋田豪雨が起きたため、岩手、宮城両県の震災復興でピークを過ぎた工事現場を探し、余剰の重機を回したそうだ▼2020年東京五輪関連のインフラ整備や都市開発が活発な首都圏の重機需要を支えながら九州北部、秋田に続く台風5号の被災地復旧のための重機をどう調達するか。台風シーズンはまだまだ続く。災害が相次げば調達先はさらに先細る▼大規模な災害が短期間に広域分散で発生した場合の迅速な復旧対応をどう進めるか。重機調達も含め地域間、企業間の連携策がもっと必要だろう。

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