2017年11月16日木曜日

【並行路線の渋滞緩和に効果大】九州整備局、長陽大橋ルートの開通効果公表

長陽大橋ルートの位置図(九州地方整備局・報道発表資料より)
九州地方整備局は、熊本地震で被災し同局が権限代行で応急復旧を行い8月27日に開通させた南阿蘇村道栃の木~立野線の「長陽大橋ルート」(熊本県南阿蘇村河陽~立野、延長約3キロ)の開通1カ月後の交通状況などをまとめた。

 並行路線の1日当たりの交通量は県道北外輪山大津線(通称、ミルクロード)で開通前の約2割、県道熊本高森線(俵山トンネルルート)で約6割の減となり、交通が分散され渋滞が緩和。救急病院が再開し、主な観光施設の利用者数も約1割増加した。

 長陽大橋ルートの1日当たりの交通量は平日で約1万0200台、休日で約1万2100台。時間帯によっては渋滞も発生している。南阿蘇方面へのアクセスルートである国道325号と俵山トンネルルートを合計した南阿蘇の断面交通量は震災前の約9割に当たる1日当たり約1万4200台まで回復した。

 並行路線の1日当たりの交通量はミルクロードで開通前より約3600台減の約1万6300台、俵山トンネルルートで約5200台減の約4100台まで分散。最大1キロ以上だった渋滞長は約300メートルに緩和された。

 開通を受け南阿蘇村唯一の救急病院である阿蘇立野病院は救急患者の受け入れを再開。二次救急医療施設への搬送時間が短縮され、受け入れ態勢に応じて病院を選択できるようになった。

 乗り換えが必要だったバスの所要時間は南阿蘇鉄道の高森駅~JR肥後大津駅間で約半分の1時間に短縮。同区間のバスの便数は1日当たり8往復に倍増した。道の駅や温泉施設など南阿蘇村の主な観光施設の1カ月当たりの利用者数は4施設合計で6000人増の約5万7000人となった。

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