2017年12月8日金曜日

【回転窓】観光立国と道路清掃

春先、道路脇にタンポポなどの草花が咲く風景はなかなか良いものである。アスファルトの隙間から顔を出すかわいい花にたくましい生命力を感じることも。ただし、それが道路清掃を怠ったための風景だったとしたら-▼道路管理者にとって、道路脇の植物は厄介者。たまった土砂に雑草が根を張り、子どもの背丈を超えるほどの高さに繁茂してしまうこともある。そうなると、交通安全上も問題が生じる▼民主党政権下で行われた「事業仕分け」で「道路清掃」の事業規模が大幅に縮小され、なかなかそれ以前の状況に戻っていないという。本来は年に2回行っていた清掃が1回しかできなくなれば、良好な状態を保つのも難しくなる▼植物の成長は速く、土砂が堆積すればたちまち雑草に覆われる。特殊機械で行う道路清掃は道路本来の機能を保つのが目的。空隙構造が特色の排水性舗装なども機能維持には清掃が欠かせない。道路の美観を保つ意味合いも大きい▼日本は観光立国として世界から多くの人を迎え入れようとしている。インフラが二流と言われぬよう、道路清掃を含めた維持管理にも意を用いるべきだろう。

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