2017年12月11日月曜日

【本館大屋根改修、中道場棟増築も】東京都、日本武道館増築・改修アセス評価書案公表

改修・増築後の完成イメージ㊤と現在の日本武道館
東京都が2020年東京五輪に合わせて計画している日本武道館(千代田区北の丸公園2の3)の改修・増築工事の概要を明らかにした。本館の大屋根などを改修するとともに、「中道場棟」と呼ぶ延べ3070平方メートルの練習道場を増築する。中道場棟は18年度の着工、19年度の竣工を目指す。本館改修の工期は19~20年度を想定している。

 改修・増築工事の発注は公益財団法人の日本武道館が担当する。本館を含む計画地の範囲は1万6180平方メートル。現在の本館は地下2階地上3階建て延べ2万1133平方メートル(最高高さ42メートル)の規模。防火性や避難の安全性の向上を目的に、大屋根・設備の改修、天井の耐震化、バリアフリー化などを行う。改修後の規模は延べ2万1460平方メートル(最高高さは同じ)となる見通し。
改修・増築後の日本武道館施設位置図
(実施段階環境影響評価書案より)
既存の練習施設だけでは、五輪の参加選手の人数に対応できない恐れがあり、本館南側の敷地に新たな練習道場として中道場棟を増築する。SRC一部S造地下1階地上2階建て延べ3070平方メートル(最高高さ8メートル)の規模とする計画で、事務所、食堂・ホールなども配置し、地下通路で本館と接続する。埋蔵文化財調査に必要な準備工事には既に着手している。

 改修・増築の計画概要は、都オリンピック・パラリンピック準備局が環境局に提出した実施段階環境影響評価書案で明らかになった。評価書案の作成に必要な調査などは日本工営が担当した。日本武道館によると、改修・増築の基本・実施設計は、現施設の設計を手掛けた山田守建築事務所が受託している。

 日本武道館は1964年に完成し、同年開催の東京五輪で柔道の競技会場となった。20年東京五輪では五輪種目の柔道・空手、パラリンピック種目の柔道の試合が行われる。

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