2018年4月24日火曜日

【記者手帖】インフラを支える夜間作業

鉄道会社の既設構造物を改良する現場を取材した。工事が行われたのは営業運転が終了した深夜から未明にかけて。ホームに利用者が誰一人いない静かな駅で、限られた時間を1秒も無駄にしまいと、多くの工事関係者が黙々と作業に当たる姿を目にした◆夜間現場を取材したのは初めてだったが、都市のインフラを支えるという鉄道、そして建設産業が背負う使命の一端を、垣間見たような気がした◆鉄道の大規模な保線作業やホーム改修工事も同様に、営業運転に支障が出ないよう夜を通じて実施されるケースが多い。鉄道など止まってしまうと日常生活や経済活動に大きな影響が出てしまう公共インフラの場合、間違いが許されず現場で作業に従事する関係者にのし掛かるプレッシャーは大きいはずだ◆通勤や取材などの移動でほぼ毎日、鉄道を利用する。当たり前のように運転している鉄道だが、その陰には多くの人の苦労と努力がある。深夜の工事現場を取材して、日々の安全や便利な暮らしのために人知れず頑張る人たちが数多くいることを、あらためて実感できた。(D)

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