2017年12月21日木曜日

【回転窓】犬のふんと街の気品

出勤途中、道ばたに犬のふんが放置されていた。朝から嫌な気持ちになる。インフラ管理に従事する方にはこうした経験をする人も多かろう▼京都府宇治市が実施している「イエローチョーク作戦」が話題だ。放置されたふんを丸で囲み、発見日時や特徴を書き込む。犬の散歩は同じ時間帯に同じルートで行うことが多い。監視していると認識してもらうのだ▼「犬が悪いわけではない。飼い主の問題」と市の担当者。犬は何を書かれていても認識できない。ふんを放置する人間をマーキングしているとも言える。ただ「見られているからやめる」のでは飼い主の責任という観点からは不十分。「迷惑行為はしない」となるべきだ▼「この街には気品があるから好き」。ある地域の住民が話していた。良い雰囲気があるとその魅力に共感する人が集まり、街の価値を高める。人を選ぶ街になっているのだと▼犬との散歩道がふんだらけだったら、ふんを放置する飼い主も通りたいと思わなくなるはず。自らの手で自分の地域の価値を下げていることにほかならない。自分がされて嫌なことはしない。その当たり前を大事にしたい。

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